そして線を大切に。

九谷焼絵付師です。主に下絵付けを中心に制作しています。上品で味わい深い下絵の世界を目指して…

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ちょっとワクワク

やったことないことをやってみたくてドキドキワクワクしています。

 

私は染付が好きだから、染付にこだわっていますが、結局は下絵付なんで色は自由に選べるのです。

気が向いた時に新しい色を模索しているのですが、今回は前回テストピースを作ったときに開発しかけていた藤色です。

紫色で綺麗なんですよ。んで、二度と作り出せないのは分かっていましたが、前回調合済みのガラス板に市販の藤色をドバーッと入れました。何故なら、残っていた色が少し暗めの紫だったのですが、何となくもうちょっと発色を綺麗な紫に近づけたいと思っていたから。

分量なんてなんのその、ずっと使うかも分からないからその時の勢いに任せて作りました。

もし万が一、お気に入りの色が出たとして、これも人生。奇跡が生んだ物だよ。なんてことにしよう!と。

行き当たりバッタリの色ですが、とにかく頭に思い浮かべている完成形を目指してまずは型物の盃に使いました。

盃は、お正月の記念品用にわざわざ購入してきた鋳込み型のものでしたので、なんの躊躇いもなく使えました。

ふたつ作って、一個はホツが落ちていてB品になりましたが、どちらも私の想像した通りに上がってくれて満足しました。

普段の高級な生地には、もうちょっと自信をつけてから臨みたかった気持ちがあったのに、やってみた盃の焼き上がりを見て、思い切って作品としてチャレンジしてみることにしました。

 

 

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飯碗です。下絵付の色で、ぼわ〜っとニュアンスを感じる土台を作りました。

藤色を先にして、具合を見ながら染付の薄い色を入れました。筆跡が残ったり垂れたり溜まったりを気にしないで。

細描にハマっているのに、もう違う頭にぶっ飛んでいます。

焼き上げて上絵付もする予定です。

 

かなり私らしくない作風かもしれませんが、

「なんでもやりたいこと、とりあえずやってみる」

という思いで制作していますし、私が持つ美意識は崩さず試していますので、

結果わたしそのものです。

 

新しいことをして周りから受け入れられなくて、嫌だなと思って辞めるか、いやいや、まだ納得した完成形じゃないしと思って続けるかは私次第。

私自身また違うことに興味を持ったり、新しいことを転用して使ってみたり、陶芸人生色々あって良いんじゃないかなと思います。

やってみたいことをやらない方が不健康です。

 

と言っても、この飯碗も客注の余りもの生地でいつものように絵付しようと昨日下書きの段階まで来ていたのに、朝来てみたら、うーん

なんか違う。面白くない…。

 

モヤモヤ……。

していたので全然偉そうなこと言えないんですが。

 

しかも一個私の不注意で欠けちゃったし。

でも心が健全だと、あ、そう?仕方ないわね。なんて感じでチョチョイのチョイで誤魔化しのペーパーをかけて、逆に歪みすら愛しくなったりして。A品になるか、歪んでるからB品になるか、いまやろうとしている完成形はどちらも受け止めてくれるんじゃないだろうか、なんて自分の都合の良いように考えてみたり。

とにかくやってみる。

諦めないでやってみる。

 

うん、ワクワクする。

 

とりあえずご飯を食べて先に進めます!

いや、あんまりお腹すいてないからトイレが先だな。軽く我慢していたみたいです。

文章書いてると伝えたい気持ちが強すぎて他を忘れてしまうよ。

 

 

 

 

それでは〜

 

 

 

 

!!

 

良いお年を〜〜!

(もしかしたら今年最後の更新かもしれないので)