そして線を大切に。

九谷焼絵付師です。主に下絵付けを中心に制作しています。上品で味わい深い下絵の世界を目指して…

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しつこくやっちゃいます。

前回はご指導頂いた通り、タタラ生地から鳥の形を成形しました。しかし全く出来に満足行かず、悔しいので再チャレンジしました。

 

タタラ生地というものですが、

画像を見れば分かるかと思い、説明を省いていましたが、要は、

 

板状の粘土のことです。

 

 

板状であればタタラとは言いますが、粘土の厚みと密度を一定に保つ為、大体は道具を使って作ります。

 

f:id:shitaetty:20170607171046j:imageタタラ。

 

 

タタラ板(たたらいた)と呼ばれる長い板を両脇に重ね、ワイヤー糸で切っていきます。

切る毎に、粘土をぺろんとはがし、タタラ板を両脇一枚づつ抜き、高さを揃えて切っていきます。

タタラ板の厚みを変えることで、生地の厚みが決まりますが、板を重ねて使うものなので(しかも両脇なので二枚で1セットは必要。)最低10枚程度無いと作業が出来ません。

 

私は7ミリと3ミリを持っていますので、ふたつ合わせて1センチにして取ることも可能ですが、今回も3ミリで取りました。

 

 

 

タタラと紐づくりの成形結果は、

 

前回は5パターン。

今回も5パターン。

 

 

今回の方がマシに作れましたので、勇気を出して、制作した一部を載せます。(まだ柔らかい状態の成形なので荒い仕上がりです。)

 

f:id:shitaetty:20170607173003j:imagef:id:shitaetty:20170607173026j:image<タタラに切れ目をたくさん入れて成形。鳥の羽と曲線美を意識。>

5つ作った内の2つ目の形になります。何となく「鳥……?」と分かるようにざっくりと成形しました。

画像になると平安時代の女性の後ろ姿みたい。。

 

うーん。。

 

 

難しい…

 

 

というか、切れ目があると後々亀裂に繋がりそうな気がしてきました。

き、危険だ…

粘土の扱いはど素人過ぎて、頭悪い作り方かもしれません。恥ずかしい。

 

んー。

 

 

 

めげずに、もう一つ。

f:id:shitaetty:20170607173947j:imagef:id:shitaetty:20170607174004j:image<タタラをのり巻きのように巻き成形。羽毛を荒々しく表現。>

今回制作した、最後の5つ目です。鷹や鷲のような男らしい鳥をイメージして作りました。出来るだけ簡略化して強調する為に、頭部を平らにしてみました。目を作るとリアルっぽくなりました。私は割と好きです。

 

が、しかし。

ここにも問題が。

 

 

男らしい荒々しさを表現した割には、小さい!笑

 

焼物は必ず焼縮むのが性ですから、手のひらサイズの、可愛らしい鳥さんになる予感しかありません!

 

 

 

 

まぁでも、

成形自体は苦しみ悶えながらも楽しめたので、また一から作る気はまだまだあります。

 

 

この自信は一体どこから来るのか、自分でもよく分かりませんが

改善することは、可能な気がするからです。

 

まだ出来ることはあるはず。

自分が諦めない限りは、きっと良くなると思うのです。

 

 

 

というか、

 

 

 

 

 

 

 

 

素直に楽しいのです。

 

 

 

 

 

ですから、

 

良いものを良いと感じることが出来る日まで、

しつこく追い求めようと思います。