そして線を大切に。

九谷焼絵付師です。主に下絵付けを中心に制作しています。上品で味わい深い下絵の世界を目指して…

a line

絶妙なライン

こんにちは〜。

いま、自宅に帰って来て、次の作品の妄想をしながら紙に描き起こしています。まずは、形。というか形。うん。

大概の人は形が大切って言うじゃないですか?全体の雰囲気も決めてしまう圧倒的な存在感がありますよね、形には。その上に施される、色とか質感とかでもある程度伝えることはできますが、形の強さってやっぱりありますよね…。

わたしはほんと、ここが弱い。

自覚しています。

興味のあるところと、こだわりを持っているところが絵付に関する部分なため、あまり形に対して意識が薄いんです…、、

が、もちろん多少のこだわりはありますよ。美しいなと思うライン分かりますよ?だけど、外注している職人さん達を尊敬しているので、本当にすごいなぁと毎回思ってしまうのです。(わたしの書き起こした図案通りに外注する場合と、職人さんが持っている形をそのまま外注する場合、形の高さや幅を変えてもらったりなど色々あります。)

そしていま、展覧会用の素地をそろそろ考えたいと思い、紙とペンを出してきたのです。

え〜嘘や〜〜って思うくらい線ひとつで雰囲気変わりますね。

 

膨らみかた

広がり方

 

反らせるのか

真っ直ぐ行くのか

 

同じ膨らみかたでも上の方に持っていくのか、下の方なのか、また高さや、口径、高台の比率でも全く違うものになります。

ほんの微妙な差で、美しさって変わっていくんだなと改めて思いました。

形から作る作家さんは、きっとここに早くから気づいていらっしゃるのでしょうね。すごい。

わたしも自分の美を求める範囲を徐々に広げていきたいです。

絵付に関してもまだまだやる事はたくさんありますが、形に関しても追求したいなと思いました。

最近手びねりにはまってから形にようやく興味が出てきたみたいです。すぐに感化される素直さ。私の良いところ笑

 

それでは、もうしばらく絶妙ラインを探したいと思います〜。