そして線を大切に。

九谷焼絵付師です。主に下絵付けを中心に制作しています。上品で味わい深い下絵の世界を目指して…

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粘土いじりの道具を。

こんにちは、シタエッティです。

今日は、成形に使用している道具をお見せしようと思います。

 

昨日言っていた、タタラから何を作るのかという答えですが、「鳥」です。

現在、またもや鳥さんを性懲りもなくタタラから作っています。

今回お見せするのは、その際に使用している主力メンバーになります。

 

 

それでは、どうぞ。

 

 

 

 

 

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まずは、こちら。

デバイザー。

f:id:shitaetty:20170920091556j:imageイヤイヤ、名前が違うって?はい、そうなんです。勘違いしていました。今の今まで。

本当は”ディバイダー”というらしいですが、事務キチで手に入れて以来、ずっとデバイザーだと思い込み使用していました。恥ずかしい。。

コンパスの、両方が針になったようなもので、粘土上に円を綺麗に引くことが出来ます。円形にくり抜きたい時よく使います。(果たして使い方があっているかどうかは分かりません。でも、九谷の先生に教えてもらい購入しました。)

 

 

お次は、これ。

f:id:shitaetty:20170920203518j:image引っ掻き棒?です。くり抜きする時に使います。

奥にあるものはいかにも使い易そうに見えますが、見かけ倒しです…手前の小さいものの方が金具の角が立っていて、粘土がどんな状態でも関係無く使え、扱い易いです。しかも、小回りが利くので大変重宝しています。前のを潰してしまったので、これで2本目です。いや、3本目です。

かなりお気に入りの道具です。

 

 

次は、これ。

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カンナ。

鋼(確か、はがねだったはず…)を切って曲げて整えて、ヤスリをかけてテープでぐるぐる巻きにした、手づくり道具です。

普通はロクロ削りの際に使います。これも学校に通っていた頃作りました。他にもいくつかありますが、粘土いじりの時にもよくお世話になります。歯が甘くなったらヤスリをかけて、復活させながら使い続けています。

 

 

さらに、これ。

耳掻き。

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この使えなくなった耳掻きも、なかなかの道具です。木で出来ていますから、柔らかくあたり、優しく粘土をならす事が出来ます。かつての名残の、微妙なソリ具合が使い易く完璧です。

 

 

あと、最後に…

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この人。お酒の瓶の蓋です。

いやでも、

さすがにこれは、今回のみの使用になるかと思いますが…、ディバイダーが届かない位置の穴開けに苦戦している時に、手短な蓋を見つけて試しにやってみると、あら、良いじゃない♪と簡単に出来ました!

グリグリ押せば、真ん丸の綺麗な円になりましたよ。使い心地抜群です。

 

 

これを使った今回の作業風景、見ますか?

シュールですよ。

 

 

 

 

f:id:shitaetty:20170920210643j:imagef:id:shitaetty:20170920210702j:image

ね?

違和感ありまくりです。

 

と言っても、全貌が明らかではないので、何が何だか伝わりにくいですね。

これは、鳥さんの胴体に穴を開けて、羽を蓋にしたものを乗せて完成させる予定です。

使用目的は、陶箱、香合、もしくは香炉、いづれかにしたいと思っています。

 

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元は、

”形が面白いなら、オブジェにしかならないから、今回はそれでいいや”

と諦めていました。

しかし、先生方にアドバイス頂くと、「穴を開けてくり抜いて、羽を蓋にしたらいい。」という激ムズの返事を頂きましたので、私にとってはかなり無謀な挑戦ですが、今頑張って制作しているところなのです。

 

 

 

でも楽しいですよ。

だって私は負けず嫌いですから。

 

難しければ難しい程、

果敢にチャレンジしたくなるのです。

 

 

と、カッコ良く言ってみても、

面倒くさがりさが勝って、鳥さんを乗せる土台や、支えの部分をごちゃ混ぜ粘土を使ってしまいましたが。。

収縮率が違うから、同じ粘土を使わなくてはいけないのに。。

また、作り直し決定かもしれませんね。

 

でも、一つ一つ見直して何度もやるうちに、荒削りのものから段々と良いものになっていく気がしますし、そう信じています。

要領が掴めてきたのかは分かりませんが、失敗した数だけ成長している気もします。

 

新しいことにチャレンジするのは、他人の評価を気にしなければ、すごく無限に楽しんで制作出来ますね。

難しくて全然上手く行かなくても、自分が求める質まで上げることを目指しているので、粘土いじりは苦手ですが、取りかかれば一瞬で引き込まれていきます。

やる時は、かなり気合いを入れないと動けないのに不思議です。

どこにスイッチがあったのか、やり出すと夢中になっていて、毎回奮闘しています。

 

 

さぁて、次はもっと納得するもの作るぞ〜。

 

って、まだ残り3体仕上げてからの話だな。

(今回のタタラ生地分で4体作れました。)

 

 

とりあえず、焦らず。

 

ゆっくり。

じっくり。

 

あたためながら制作しようと思います。

 

 

 

それでは、また。