そして線を大切に。

九谷焼絵付師です。主に下絵付けを中心に制作しています。上品で味わい深い下絵の世界を目指して…

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出会いを出会いとして認識する。

こんにちは、

シタエッティです。

 

今日はあることが頭にあるので、そのことを書いていこうと思います。先日、久しぶりにお邪魔した生地屋さんで仕入れた、新しい情報です。

 

と言っても、

昔から行われていて、既に知られているはずですので、業界では常識の範囲内と思われます。単に私が、何となくは聞いたことがあったのに、当時は興味も無くスルーしていた気がするものを今になって再び出会い、ようやく自分の中の知識として落とし込めただけの話になります。(~_~;)笑

 

お付き合い頂ける方は、このままどうぞ。

(またもやマニアック話です。)

 

 

 

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先日からタタラ成形の話を続けてしていますが、粘土をワイヤーで切って板状にするには、出来る大きさに制限がかかります。

個人で細々としたものを制作する分には、なんら不都合は無いのですが、これが大量に欲しかったりサイズも巨大なものが欲しかったりすると、このやり方では難しくなります。

やはり、専門としている所に頼ることになります。

九谷焼では、昔から分業制が進んでいますので、生地屋さんは大量に生地を用意する必要がありました。

(ここからが言いたいことになります。)

タタラ成形では、出来るだけ歪みが無くピシッとした生地を求められていますので、機械を用いているそうです。もちろん会社ですので機械を使うのは当然なのかもしれませんが、その性能というのが、粘土を圧縮し、引き伸ばすもののようなのです。このおかげで密度が均一になり、タイルのように真っ平らなものが出来るのだそうです。

切り糸で切るやり方では、

「粘土に負荷がかかる所とかからない所とでムラが出来る分、どうしても歪みやすいものだ。」

と教えて下さいました。

 

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どこかで見たり聞いていたはずなのに、そんなものがあるなんて知らなかったーー!笑

九谷には、支援工房と呼ばれる創作活動を自由に行なえる場所があるのですが、確か、こういった専門的な機械が沢山入っていました。待って下さい…調べてみたら出てきました。

 

f:id:shitaetty:20170623230155j:image100円で借りることが出来るようですね。タタラ成形機っていうんだ…。フムフム。

 

個人が大きな作品を作ろうと思えば、生地屋さんだけで無く、こういう環境も頼りになるのですね。

私は今の今まで興味が無い範囲だったので知ったからと言って、すぐに使うかどうかは別ですが、個人作家の心強い存在であることは間違い無いと思います。

 

 

いやしかし、それなりに学んでいたつもりでしたが全然ですね。やっぱりまだまだ知らないことの方が多いのかもしれないです。 

 

単に、私が知らなさ過ぎるだけなのでしょうが、 興味を持た無いことには、なんにも情報としてキャッチ出来ないようです。

 

この出会いを出会いと感じたのも、最近になって粘土を触る時間が増えたからなのかもしれません。

いつもと違う視野が広がったことによる、ごく自然の流れの出来事だとすれば少しは安心するのですが…。