そして線を大切に。

九谷焼絵付師です。主に下絵付けを中心に制作しています。上品で味わい深い下絵の世界を目指して…

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解説を少し。

先ほどの写真は、

水曜日までに仕上げて生地屋さんに持って行くつもりだったものです。(有言実行出来なかった…。)

 

宝尽くし文

橘文

 

線描きだけで、ダミを入れるかどうするか悩んでいて、

 

結局いつも通りの仕事になりました。。

 

 

少しズームにしてみます。

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よく見ると分かるかと思いますが、鉛筆のあたりの線(下書き)があります。

(橘文を囲っている線は、白抜きして背景を作ろうかと思って引いた、制作途中の悩み線なので関係ないです。)

 

展覧会のような大きな作品や、小物でも個数があると、型紙を作ることもありますが、普段作る際は、大体こんな感じのざっくりしたあたりで描いていきます。

 

このまま鉛筆の線は消さずに焼き上げます。

釉薬を掛けて1300度近くで焼く為、チリなどの不純物も同時に燃え尽き、全く問題ありません。

 

あと、黒くて線が潰れているように見えますが、ダミ後の姿はいつもこうです。

焼き上げてはじめて綺麗に発色するのです。

 

ダミは、

濃ダミ/中ダミ/薄ダミの順に仕上げていきます。

 

濃ダミからする方が、滲まず仕事がしやすいです。

 

 

いやしかし、

久しぶりのダミでしたが

 

 

やっぱり難しいぃ〜〜〜!