昨日、一昨日とゼラチンで話が持っていかれていましたが、ちゃんと上絵の仕事をしていました。
確かな実態はありましたので、今日は私にとって珍しい上絵の話をしようと思います。
お付き合い下さる方は
このままどうぞ。
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上絵用の絵具は2種類あります。
洋絵具(ようえのぐ)と和絵具(わえのぐ)です。
何度か、こちらで書いてきていますし、内容が重複するかもしれませんが、初めて知る方もいらっしゃることと思い、少しだけ簡単に説明しようと思います。
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・洋絵具(ようえのぐ)
盛り上がりが無い絵具。
・和絵具(わえのぐ)
盛り上がりがある絵具。
ーーー以上。
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です。
簡単過ぎますか?
いやいや、でも大まかに言うとこれに尽きると思います。
ちなみに、
盛り上がり部分を詳しく説明するなら、ガラス化する透明感のあるものです。
和絵具にはこれがあります。
ただし、焼き上げ前と焼き上がりでは絵具の色が全く違います。
それは、ガラス化する白玉(しらたま)と呼ばれる材料が多く入っている為です。
プクッとした色絵は可愛いです。
先日使っていた和絵具。何色になるか分かりますか?
答えは、、先に言ってもつまらないので、
私の色見本を見て想像してみて下さい。
分かりましたか?
緑、黄、紫、紺青。
正解は、
真ん中の色です。
つまり、紫色に発色します。
白っぽく見えた絵具ですが、焼き上がると中に入っている成分で全く違う色に発色します。
一方、洋絵具は不透明で、盛り上がりがありません。のぺーっとしています。
こちらは、焼き上げ前と焼き上がり後の色は、ほぼ同一です。発色が見ただけで分かるので、焼き上げを想像しやすく、作業していて安心感があります。
私の赤。
(絵具が乾く前の)濡れている状態が焼き上がりの色と教わりました。艶っとしています。乾いているところはマットですよね。
焼き上がりは、このような感じです。
膠が効き、パキッとした線が引けているかと思います。
でも、赤絵細描をされている作家さんが引く線はもっと細く、緻密です。
最後に、
和絵具も洋絵具も色は無限にあります。
何故なら、自分で配合することで、自由に創り出すことが出来るからです。
九谷で上絵をしている方は大勢いますが、誰も手の内を見せません。市販されている、そのままの色を使用する場合も勿論あるでしょうが、自分が調合した絵具の配合は秘密のままです。
それはきっと、色というものが”財産”という特別な存在だからだと思います。
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私は普段から、絵付けと言えば染付ばかりで、上絵のことになると、語るまで知識はありませんし、正直、当たり前のことしか頭に入っていません。
外から見て分かる変化しかお話出来ませんが、九谷焼を知る上での、はじめの取っ掛かりとしては、まずは十分では無いかと思っています。
これから先、もっと深く知りたいと思えば私もあなたも調べることになるのでしょうし、その日が来るまでお楽しみをとっておくことにさせて下さい。
やりたい事はやりたい時にやるのが一番です。
それでは、また。