そして線を大切に。

九谷焼絵付師です。主に下絵付けを中心に制作しています。上品で味わい深い下絵の世界を目指して…

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ここ、石川県の地元には、

友禅/九谷焼/輪島塗などを始め、沢山の伝統工芸があります。

何故、こんなにも多くの工芸が残っているかと思っていたら、江戸時代のある取り組みから発展し定着したようです。

加賀百万石とは言いますが、それを顕著に栄えさせたのは、加賀藩五代藩主 前田綱紀公だそうです。綱紀公は、それまでもあった加賀藩御細工所を強化・整備し、藩が管理する特別な工芸工房にしました。敷地も広く、多くの職人が雇われていたようです。

今は、もう無くなってしまっていますが、その土壌が引き継がれていることは確かです。当時から、ほぼ全ての工芸を網羅していた為か、今でも数多くのものが受け継がれているのです。

それは、メジャーなものから希少なものまでありますが、現在も金沢市では従事者に対し援助をしています。

もちろん規定はありますが、若い従事者に活力を持たせ、いいものづくりがしやすい環境を行政が整えています。

「ザ・工芸王国石川」ですね。

私は金沢市民では無い為、恩恵は受けられませんが、金沢の組合に加入すれば良いとのことでした。元々、県内四カ所の内一つの組合を決めて入るつもりでいましたので、悩みましたが、結局別の組合に入りました。このことだけで決めるのは余りに安易だと思ったのもありますが、最近他の組合の人達とのご縁があったからです。

組合に入らない人もいますが、何故私が突然入ろうかと思ったかと言うと、ある試験を受けたいと思ったからです。

毎年秋に、伝統工芸士試験があるのですが、今年が私にとって初めて受けられる年なのです。是非受けたいと思っています。工芸によって規定が違いますが、九谷焼では、従事歴12年が無ければ受ける資格を与えられていません。そして、組合に加入することも必須なのだそうです。

私が目指して来た伝統工芸士に、いよいよなれるかと思えばすごくウキウキします。

学生時代に抱いた夢…

 

最近は審査が厳しくなって来たと聞いています。もし今年がダメだったとしても、受け続けて何としてもなりたいと思っています。

 

中にはそういう団体が嫌で受けない人もいます。一種の肩書きに過ぎませんので、意味が無いとおっしゃる方もいます。

 

でも、私は欲しい!

 

 

古き良きものを伝えて行きたいと、願いを放ったあの時の私。

今でもその思いは変わりません。

 

人それぞれこだわりがあり、それぞれ違います。

 

私はわたしを叶えてあげたいと思っています。

 

 

それでは、また。