こんにちは、シタエッティです。
前回の話だと、生地屋さんに行って無かったかのように感じる文章になっていましたが、行きました!
結局、今週の水曜日は予定がかっつまりで、
午前中は借りて来たお正月の本を読んだり、図案を考えたり下絵テストピース作りをしたり線描きを少ししたり。午後は、生地屋さんに行って生地を買うついでにテストピースの本焼をお願いして、夕方からは工房見学プラス懇親会でした。グループ見学させて頂いたので、懇親会も参加して来ました(^^)
んで、今回お話したいのは、懇親会の話では無くて
『生地屋さんの生地』についてです。
九谷焼は分業制があることは、何度かこちらでお話していますし、私も普段から利用させてもらっていることは既に言っていると思います。
生地屋さんは、主に四種類の成形方法でさらに分けて分業しています。
・ロクロ成形
・鋳込み成形
・タタラ成形
・型物成形
この中で自分が求めている生地を、その都度注文していきます。
タタラ(板状)の生地が欲しい時は、その工房に行き、置物などの生地が欲しい時は型物を作る工房に行きます。
私はロクロ成形の生地を買うことが多いので、ロクロ師さんの所に行き、注文しています。
生地屋さんでは、今まで作ってきた生地が見本として沢山あります。
見本です。
いつもお世話になっているロクロ師さんのものです。盃と豆皿(小皿?)なのですが、こうやってセットにしてもめちゃめちゃ素敵では無いですか?綺麗ですよね。私、腕に惚れまくっています(^^)
これだけで、十分見れるんですよ。
実際、ご自身で名入れをして、テント市のようなイベントでも販売しています。
でも、あえて絵付けを九谷の人はします笑。
こんなに優れた技術の上に、描かせて頂ける喜びは中々味わえ無いかと思います。
身が引き締まって、緊張さえします。
とても薄くて良いものなので、生地代だけで値段はそれなりにします。(たぶん、そこら辺に売ってる食器が買えます。そう思うと、100均の器って凄いです。)
九谷焼として販売する時には、
絵付師の名前しか残りません。
しかし、
陰で支えているのは、
こうしたプロの集団なのです。
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何故こんなお話をしたかと言うと、もしかして
九谷焼は高くてぼったくりだ!と感じている方もいらっしゃるかと思い、
「そうでは無いですよ。」
ということをしっかりと伝えたくてお話をさせて頂きました。
裏話になるので少し躊躇しましたが、もう一つお話すると、売られている金額と、作られるまでに掛かった金額とは大して変わらない時もあります。
生地代+絵付代+絵具や道具代+雑費
雑費には、梱包と箱代も含まれている時もあります。
このような内訳ですので、自分達の時間給よりも技術料の方がシビアに計算していたりします。
だから、駆け出しの作家さんの中には、売りたいが為に安くしてしてしまい、
売っても赤字
売れなくても赤字
というパターンになる事も実際あるくらいです。
そう思うと、全国様々なジャンルの伝統工芸の作家さんが、仕事に見合った分のお給料をもらえているかというと、もらえていない場合が多いのかもしれません。
それでも、辞めずに続けて行くのは、
やっぱり
好きだからです。
好きだから作りたいし、好きだから作り続けたいのです。
しかし、
資金がないとやって行けませんので、ちゃんと利益が出るように、なんとかやっていかなければならないのです。
個人でやるには、考えるところが沢山あるので大変だなと私自身は感じています。
もっとシステム化してしまえば良いのかな?
ん〜〜…。分からない…。
でも、
難しい事は何も考えず
制作だけに没頭する時間を増やしたいな。
誰か管理してくれる人が欲しい…笑
…
決めた!
私が売れに売れまくって忙しくて手が回らないってことになれば、マネージャー的存在の人も雇うことにしよう!
その為にはやっぱり安売りせずに、ちゃんと利益が出るようにしたいものです。
長くなりましたね、、
本日もお付き合い頂きありがとうございました。
それではまた。