こんにちは、シタエッティです。
嘘をつくというのは、もちろん作品作りにおいてのお話です。
絵はよく、”写真じゃ無いからこそできる表現を” と言われていますが、確かに一理あると思います。
写生したそのままを、生地に写しとるだけでは面白くもありませんし、やっぱりどうもしっくりこず、美的にはならないのです。
焼物は、ほとんどが立体ですから、絵の一部ではなく作品全体を視覚的に捉えるはずですので、構図がとても重要になることは当然です。
角度を変えれば色んな表情が見える為、作品に裏と表があれど、出来れば満遍なく私は美を求めたいのです。
流れというやつでしょうか。
ある特徴を強調する為に、実際よりも大袈裟に表現してみたり、余白の調整には対象物をずらしたり、増減させてみたり…。試さないことには分からないので、とにかく思い付く限り手を動かします。すると、ふと「これだ。」と納得する図案にたどり着くのです。その日のうちに出てくることもあれば、何日も追い求めることもあります。
何パターンか用意して、九谷の先生に助言をもらうこともあります。今回の展覧会(創造展)の作品も、生地の形を考えることから始まり、一つ形が決まれば図案も幾つか描き起こして、その中から決めました。
助言を頂いても、自分の中には実は答えがあって、素直に聞くこともあれば、曲げずに突き進むこともあります。
この先生はこう言った。
あの先生はこう言った。
自分はこう思う。
昔はこの、ちぐはぐさを悩みの種にしてしまっていましたが、そうでは無いと分かりました。
色んな情報の中から、意見は意見として受け取り、自分が一番しっくり来るところで制作していくことが、今のわたしを作っていくことに気がつきました。
これからも色んな出会いを通し吸収し、成功失敗をしながら発表していきたいなと考えています。
最後はお知らせになりますが、
文中にも出てきた創造展は明日からです。
今年は変わった手法で仕上げてみました。おそらく、もうこんな大きな作品には使わないと思います。
お近くの方は是非。