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そして線を大切に。

九谷焼絵付師です。主に下絵付けを中心に制作しています。上品で味わい深い下絵の世界を目指して…

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私は以前まで、ある固定概念がありました。今日はそんなお話です。

 

 

私が持っていた固定概念

 

それは、作品を生み出す上で重要な事なのですが、

 

 

 

「技術は絶対必要で、今まで見たこともないものが格別であり、創造的である。」

 

「自分が考えていることは、既に誰かも考えていて、だから私が思いつくような図案や構図は至って普通。」

 

 

このような思い込みを持ち、自分を卑下する癖がありました。それはまさに、周りの目を気にして、一定の評価をもらえそうな範囲でしか身動きが取れずにいる、自信がない状態でした。いつも不安でした。

 

 

 

しかし、ある作品を制作する際に出会った一冊の本が、私を変えてくれました。ふとした気づきというのは、いとも簡単に、あっさりと迎えるものなんですね。がんじがらめだった、私の中にある先入観からの自己表現の規制が、根底から解き放たれる瞬間でした。

 

 

いつかのNHK番組で、世界的デザイナーが言っていたひとことも蘇って来ます。

”例え、誰もが思いつく内容だとしても、それを実際に形に出来るのは、ほんのひと握りの人で、 さらにそれを実行するのはもっと限られた人だ。”

頭では分かっていたつもりのことを、実感し体感することが出来ました。

 

 

作品作りの際に、一番大事にしなくてはいけないことががようやく分かりました。それは先日の記事にも書いていたかもしれませんが、自分自身をもっと深く追求し、知ることです。創造的なもの、自分らしいものを生み出す為の原動力って、結局これに尽きるのではないかと思うのです。

 

 

一体自分は、今何がしたくて、何がやりたくて、どう表現したい?このシンプルな自問自答を繰り返すうちに、答えは自ずと見えてくるということに気付きました。

 

答えはいつでも自分の中にありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

小手先で仕上げたものは、ある程度の評価を受けても、わたしが本当に望んでいるのは万人受けするものが作りたい訳じゃないのです。魂のこもったもので、たった一人だとしてもあなたに響くものが作りたい。そっちに今は魅力を感じています。

 

 

この理論で行くと、技術が絶対必要ということも無くなります。下手でもいいと決めてしまうのはかなり勇気が要ることですが、いいものが出来てからと発表を先延ばしにするよりかは、よっぽど実力が上がる一つのやり方ではないかと思うのです。

 

 

 

 

今現在のわたしと以前のわたしが作るものが、一見変わらないように見えても良いです。人が何をどう言ってこようが、もうかまいません。なぜなら、考え方を変えたからといって、作風も変わるというのはこれこそ思い込みだと思うからです。私はわたしがやりたいことを、周りの意見に左右されず我慢せずに表現出来るようになれただけでも、自分にとって真の意味はあったのだと捉えているのです。